ノンバンク系ビジネスローンによって資金調達を行う企業が増えていますが、実はリスクが潜んでいます。
それは、銀行融資を受ける際にノンバンクの利用実績がマイナスに作用し、融資を受けにくくなることです。
そこで今回は、この理由を解説しつつ、すでにノンバンク系ビジネスローンを借りてしまった場合の対処法も紹介します。
ノンバンク系ビジネスローンの借入は銀行融資に不利？
ノンバンク系ビジネスローンを借りてしまうと、銀行融資を受けにくくなるというのは本当のようです。
銀行は「ノンバンクを借りなければいけないほど、経営状態が悪化している」と考えるためです。
過去に借入していて、すでに完済していても同様です。
ノンバンク系ビジネスローンの利用が銀行融資の審査に与える影響をみてみましょう。
理由1.「経営状態が悪い」と判断される
ノンバンク系ビジネスローンを借りた場合、銀行融資を受けにくくなる可能性があります。
ノンバンクは借入しやすいメリットがある一方で銀行融資よりも金利が高いのが特徴です。
銀行は信用力や返済能力を重視するため、ノンバンクから借り入れている企業を「銀行から融資を受けられないほど経営状態が悪い」と判断するのです。
また、ノンバンクから借り入れしている金額が大きければ大きいほど、融資に通らなくなる可能性が高くなります。
理由2.完済しても利用実績はマイナスイメージ
ノンバンク系ビジネスローンを完済していないと、銀行融資を受けにくくなるリスクがあります。
特に法人向けの融資ではビジネスローンの借入履歴が決済書類に残ってしまいます。
金融機関は返済状況を確認できるため、容易に融資を受けられなくなるケースが多いです。
また、すでに完済していても過去に利用実績があるだけで、銀行側からは「また借りる可能性がある」と見なされてしまうでしょう。
銀行は「融資を回収できるかどうか」を重視しています。
「ノンバンクからの借入を完済していない」または「完済していても再度借りるかもしれない」会社は、審査が通りにくいと言えるでしょう。
すでにノンバンクから借りている会社はどうすればいい？
ノンバンク系ビジネスローンを借りたら銀行融資の審査が通りにくくなりますが、諦めなくても大丈夫です。
申し込み前に対策しておくと、審査通過の可能性をアップできます。
ここからは、すでにノンバンクから借りている会社が、銀行融資の相談をする前にしておきたいことを紹介します。
対処法1.返済計画をしっかり立てる
一度でもノンバンクを利用すると銀行融資を受けられなくなるリスクがありますが、絶対に審査に通らないという訳ではありません。
銀行融資の申し込み前に完済できなくても、返済計画をしっかり立てることで審査に通る可能性を高められます。
まず、収入や支出の状況をしっかりと把握したうえで、返済計画を立てましょう。
具体的には、毎月の返済額や返済期間・返済方法などを考慮し、返済計画を策定します。
返済期間中に業績が良くなった場合は返済額を増やしたり、返済期間を短縮したりすると完済が近づきます。
対処法2.財務改善策を実施する
銀行融資を受けるためには、企業の財務状況が健全であることが求められます。
経営改善に取り組むと、銀行の融資審査に通過する可能性がアップすると言えます。
企業の売上高を増やせば利益を増やすことにつながります。
新規顧客獲得や既存顧客のリピート率の向上など、マーケティング戦略を見直しましょう。
売上高はすぐに改善できないかもしれませんが、合わせてコスト削減にも取り組みます。
無駄なコストを削減すると利益を増やせます。
広告宣伝費や採用コスト・オフィスコストなど、大きなインパクトが期待できる部分から着手してみましょう。
対処法3.担保や保証人を用意する
担保や保証人を用意すると、銀行の融資審査に通過しやすくなることがあります。
担保とは債務者が借入金を返済できなくなった場合に、銀行が代わりに担保物件を差し押さえて、その代価を回収することができるものです。
保証人とは本人が借金を返済できなくなった場合、代わりに債務を返済することを約束する人を指します。
銀行が融資を渋るのは未回収リスクを抱えているからで、そのリスクを回避するために担保や保証人を求めます。
担保や保証人を用意できれば、たとえノンバンクの借入が完済しなくても融資を受けられる可能性が高まるのです。
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まとめ
今回は、ノンバンク系ビジネスローンを借りると銀行融資を受けにくくなる理由と対処法を紹介しました。
ノンバンクは銀行融資に比べて審査が緩いため借りやすいのですが、利用しただけでも銀行融資の審査に響くケースがあります。
すでにノンバンク系ビジネスローンを借りてしまった場合は、返済計画をしっかり立て、財務改善策を実施しましょう。
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