ビジネスローンとは、法人や個人事業主が資金調達する方法のひとつです。
一般的な融資よりも審査が緩めで、担保や保証人も原則不要というメリットがありますが、用途が限定されている上に金利が高めというデメリットも存在します。
そこで今回はビジネスローンについて7つの特徴を紹介するので、慎重に検討しましょう。
特徴1.事業に関係することにしか使えない
ビジネスローンはその名の通り、ビジネス=事業のためのローンです。
一般的なローンでは自動車や食費・冠婚葬祭などさまざまな使い方ができますが、ビジネスローンは事業に関係することにしか使えません。
ビジネスローンの用途
- 開業資金
- 新規事業の立ち上げ資金
- 運転資金(つなぎ資金)
- 取引先への支払い
- 従業員への給与支払い
- 設備投資
つまり、ビジネスローンを生活費などに充てたいと思っていても、その使い道はできないということです。
もしビジネスローンの用途から外れた場合は、次の融資が難しくなったり、即時返済を求められたりするので注意が必要です。
特徴2.法人・個人事業主のみ借りられる
ビジネスローンの融資を受けられる人は「事業を営んでいる人」に限られます。
具体的には、法人代表者や個人事業主・フリーランスが借りられるローンとなります。
ビジネスローンによっては年齢制限など条件が定められていることもあるため、詳しくは金融機関に問い合わせましょう。
特徴3.総量規制の対象にならない
ビジネスローンは「総量規制」の対象外です。
総量規制とは借入金額は年収の3分の1までというルールで、一般的な消費者金融のローンが対象となります。
例えば年収300万円なら合計100万円までしかお金を借りることができません。
利用者が多重債務に苦しまないようにと考えられたものですが、事業を営む人にとっては「もっと資金が必要なのに借りられない」というケースも出てきてしまいます。
そこでビジネスローンは総量規制の対象から外れ、事業に必要なお金を用意できるようになっているのです。
ただし、ビジネスローンならいくらでも借りられるという訳ではなく、財務状況によって利用限度額が定められます。
特徴4.比較的、審査に通りやすい
ビジネスローンは銀行融資などに比べると、審査が甘いと言われています。
審査基準は公開されていませんが、重視されるのは以下のポイントではないかと噂されています。
ビジネスローンの審査基準
- 事業規模
- 事業歴
- 資産状況
- 将来性
- 信用情報
特に注目したいのが「将来性」です。
現在そこまで売上が立っていなくても、近いうちに成功するだろうと判断された場合、融資を受けられる可能性があります。
特徴5.金利は高め
ビジネスローンの金利は、一般的な融資よりも高めに設定されています。
メガバンクや地方銀行・ノンバンクなど金融機関にもよりますが、金利目安は3%〜15%程度となっています。
なぜ金利が高いのかというと、貸付のリスクが高いためです。
ビジネスローンに申し込む人は「銀行や信用金庫の審査に落ちてしまった」という背景を持っている人が多いのです。
つまり、経営状態があまり良くないため、ビジネスローンを貸すと返済の遅れや貸し倒れになるリスクが高いと判断し、金利を高く設定しているのです。
特徴6.融資までのスピードが早い
一般的な融資は審査期間が長く、実際に融資されるまで数週間〜1ヶ月程度かかります。
これでは、今すぐお金を用意したいケースには間に合いませんよね。
一方、ビジネスローンは入金までのスピードが早く、最短即日という商品もあります。
基本的にWEBで手続きできる上に、遅くても1週間程度で融資を受けられるのです。
特にノンバンク・ネット銀行は入金までの日数が早い傾向がみられるので、急いでいる人におすすめです。
特徴7.基本的に担保も保証人も不要
銀行融資は原則、担保・保証人が必要ですが、ビジネスローンは基本的に担保や保証人が必要ありません。
もし利用者が返済できなかった場合、土地や建物を売却し、連帯保証人にかわりに返済することになります。
連帯保証人については配偶者や親・子に依頼するケースがほとんどですが、身内にそんなリスクを負わせたくないと考える人もいるでしょう。
「担保や保証人が用意できない」または「用意したくない」という人にはビジネスローンが向いています。
まとめ
今回はビジネスローンについて7つの特徴を紹介しました。
ビジネスローンの特徴
- 特徴1.事業に関係することにしか使えない
- 特徴2.法人・個人事業主のみ借りられる
- 特徴3.総量規制の対象にならない
- 特徴4.比較的、審査に通りやすい
- 特徴5.金利は高め
- 特徴6.融資までのスピードが早い
- 特徴7.基本的に担保も保証人も不要
事業を営む人にとって借りやすくなっていますが、金利が高いという点には注意が必要です。