クラウドファンディングで資金調達する前に!失敗事例から学ぼう【5選】

クラウドファンディングで資金調達する前に!失敗事例から学ぼう【5選】

資金調達としてクラウドファンディングを考えている方へ。

クラウドファンディングは全国から資金を集められますが、特に初めて挑戦する場合はなかなか上手くいかないのが現状です。

そこで今回はクラウドファンディングを始める前に知っておきたい失敗事例を紹介します。

VTuberが80万円を着服

Vtuber・環右金(たまき・うこん)さんはアルバム製作を目的としたクラウドファンディングを実施しました。

約80万円集まりましたが、そのお金はアルバムを作るためではなく、生活費として利用していたことが分かりました

環右金さんは謝罪時に、返金対応と無期限の活動休止を発表しました。

クラウドファンディングは計画を実行するための支援金を集めるもので、目的と異なる用途と分かれば支援者は納得できません。

コロナの関係で生活が苦しい方もいるかと思いますが、クラウドファンディングで集まったお金を生活費にあてるのは絶対に避けなければいけません。

和歌山市が趣旨と違う目的でお金を使った

和歌山市は動物愛護のために犬猫の不妊去勢手術を行うとして、クラウドファンディングを募りました。

集まったのは約2,790万円。

猫砂などの消耗品・手術用の備品・ワクチンや麻酔薬の購入に使われましたが、他にも印刷製本費・自動車保険料や賃借料などにも使われていたそうです。

しかも一度「寄付金は使い切った」と説明したものの、後日、約1,370万円が残っているとのこと。

動物愛護に共感して寄付した人の立場を考えると、「まったく関係ないことにお金を使われた」「もっと設備投資などできたのではないか」と憤慨するのも当然です。

研究員:柳沢
クラウドファンディングの目的と用途を徹底しなければ信頼関係が崩れてしまいます。

 

キングコング西野さんが電車賃を募る

キングコング 西野亮廣さんは、新宿〜五反田の電車賃(170円)のためにクラウドファンディングを利用しました。

12万以上集まりましたが、実際にはすべて返金となりました。

その理由は規約違反です。

リターン(お返し)として設定した「100億円あげます(たぶん)。」は、禁止されている”換金性の高いもの”に該当すると判断されたのです。

そもそも電車賃に困るほど生活困窮してはいないでしょうし、「寸借詐欺にあたるのでは」「人の善意につけ込んでいる」といった口コミも上がりました。

研究員:柳沢
個人的な利用でクラウドファンディングを使うこと自体は規約違反ではないですが、詐欺まがいのお金集めは炎上を引き起こすでしょう。

令和納豆、「一生無料」リターンを没収

納豆ご飯専門店「令和納豆」は1万円のリターンとして「納豆ご飯セット一生涯無料パスポート」を用意していました。

たった1万円で今後無料で食べられるなんてお得ですよね。

しかし後日、支援者が一生涯無料パスポートを使おうとしたところ没収されるというトラブルが発生しました。

その理由は「無料のメニューしか注文していないから」「アンケートに答えてくれないから」といったもの。

クラウドファンディングのページにはそのような利用規約は記載されておらず、「詐欺」「一生無料をかたって資金集め」と炎上しました。

最終的には裁判に発展、令和納豆が敗訴し、その後賞味期限改ざん疑惑も出たことにより閉店となりました。

このような事態を避けるには、「リターンは本当に実行できるかどうか」「リターンの条件」などをしっかり見極める必要があります。

 

アプリ制作、声優へオファーする前に支援を募る

ゲームアプリ「アズールレーン×ケッコンVR」はキャラクターと疑似結婚できるとして注目を浴びました。

しかしクラウドファンディングは中止、返金対応となります。

通常、このような企画では声優事務所へオファーを行ってから支援を募るのですが、今回は声優事務所の許諾なしにプロジェクトを進めてしまったようです。

そのため「まだ契約していない声優の名前を記載」「用意できるかわからないリターン提示」といったミスが発生したのです。

おそらく運営企業が複数であり、業務内容の分担・責任が曖昧だったために起きたことかと思います。

研究員:柳沢
同じように複数の企業が関係するプロジェクトでは注意しなければいけません。

 

まとめ

今回はクラウドファンディングを始める前に知っておきたい失敗事例を紹介しました。

クラウドファンディング失敗例

  • VTuberが80万円を着服
  • 和歌山市が趣旨と違う目的でお金を使った
  • キングコング西野さんが電車賃を募る
  • 令和納豆、「一生無料」リターンを没収
  • アプリ制作、声優へオファーする前に支援を募る

クラウドファンディングは資金調達として良い方法ではありますが、トラブルも発生しやすいので注意が必要です。

今回紹介した失敗事例から対策を学び、自社のプロジェクトを磨いていきましょう。